ひとりごと

煙草に関するあれこれ パイプフィクション

煙草の依存性について4

これまで、煙草の依存性について、パイプ煙草においては、パイプスモーカーは、依存性をあまり感じない人が多いということを主張してきた。(パイプスモーカーでもガッツリ煙草依存症の人もいるので、依存しないとは言っていない)実際に、パイプスモーカーは、1日に1ボウルだけ、あるいは、たまに時間がとれた時だけ、みたいな喫い方をする人も多い。

 

シガレットで煙草依存に陥ると、かなり辛いものがあることは事実。ニコチン、煙草は、かなり依存性の強い薬物であることは、喫煙者はよくよく認識しておいた方が良い。肺喫煙のニコチン依存は、ほんとうに辛過ぎる。(パイプは口腔喫煙で天然のニコチンを徐々に摂取する)

 

依存すると、頭の中は、ニコチン塗れになって、ドーパミンをドバドバ出しまくったせいで、耐性が出来上がり、報酬系の感覚が麻痺状態に陥ってしまう。あの「煙草がないと、なんか人生おもしろくない」といった面倒臭い感覚だ。人間は、本来、辛い事でも、面倒な事でも、何をするにも、ちょっとした楽しさがある。楽しさを見出せるようになっている。それが無ければ、とても仕事なんて出来たもんじゃない。それなのに、報酬系が麻痺状態になってしまうと、ちょっとした時に出くわす景色の美しさ、とかに反応できなくなる。煙草の喫い過ぎは、薬物依存なのだと認識しておかないと、昭和のおじさんたちのように、それこそもう、1本ずつ喫うのが面倒になって、10本くらいいっぺんに、口にくわえて喫うことになる。(昭和のおじさんはそんなことしない。あれは浦安鉄筋家族のおっさんだ)

 

 

身体的な依存は、3日から1週間で抜けてしまうので、それほど辛くない。辛いのは精神依存の方だ。

 

実際、長年の喫煙者は、3日か1週間で元気いっぱい、元に戻ることはないと知っている。何かあちこち不調があったり、眠気がしたり、ボロボロになる。10年、20年と煙草に依存するほど喫い続けたら、そりゃあ、簡単にはもとに戻らないだろう。

「煙草をやめるのは簡単です。1週間もすれば離脱症状はなくなります!」うん。喫煙歴1年とかだったら、そっから楽になるだろうね・・・

長年の依存者は、だいたい3か月間くらいは、禁欲鬱なるものに襲われる可能性はあると思う。あるいは、1年憂鬱が続くかもしれないし、3年かかるかもしれない。虚無感に苛まれて、いったいいつ、禁煙鬱が明けるのかと、耐え続けなければならない。

 

自分の場合は、喫煙歴15年ほどで、「もうこれはダメだ」と気付き、煙草依存を脱することにした。

しっかりいちど数年間は禁煙して、シガレットを肺喫煙で喫いまくってボロボロになった体を元に戻して、それから、パイプたばこに移行した。

なんで、こんな文章を書いているかというと、煙草はやめなくていいから、ちゃんと節制できるようになれば、十分に煙を楽しめるということを伝えたかったからだ。依存者は、煙を楽しんでいない。煙草に依存しちゃうと、煙草が美味しくないのだよ。

 

ただし、節制が身に着かない人には、パイプたばこもすすめないが。おそらく、生まれながらの依存体質、という方は存在するのだと思う。そういう人にはおすすめできない。

 

肺喫煙シガレットの依存を脱して、数年間きっちり禁煙し、体と神経系を元に戻したら、パイプたばこを楽しめる日がやってくる。

 

毎日、朝から晩まで20本も40本もシガレットを喫っていた喫煙依存者が、週に一度、日曜日にゆったり1ボウルか2ボウルパイプたばこをふかして、「ほんとうに美味しいなあ」、と満足を得られて、そこで「はい、次の日曜日までまたパイプはお預け」と節制できるようになったら、素敵ではないか。

(パイプたばこはすごい面倒な部分もあるので、ヤニカスは卒業してから挑戦してくれ。あとパイプ喫うなら、品良く喫ってくれ)